“鳴く”を解消! ブレーキの異音 気になりませんか?


ブレーキの異音でご入庫していただきました。

実際にスタッフが試運転して、ブレーキからの異音を確認しました。音の感じからフロントから出ており、ブレーキパッドが減っている感じでしたので、まずはブレーキを分解・点検していきます。

フロントのブレーキを外してみると、ブレーキのセンサーがローターに当たっておりました。減ってきますと運転者にお知らせするように音が出る仕組みになってます。

お客様にブレーキパッド交換をすることをお伝えし、作業に取り掛かります。
ちなみに、音が出ているのに気が付かないと、ローターまで破損し、修理費用が高くなってしまうので早目にみてもらうことをお勧めします。


タイヤを外してブレーキをみていきます。


ブレーキを分解します。


 

右側が減ったブレーキパッド、左側が新品です。

 

新品のパッドは少し角が落としてあります。ローター引っ掻き音防止です。これはブレーキパッドが減るとなくなります。当店では車検の時に角落とし加工整備をしております。

 


音止め剤を塗布します。色が変わっているのは塗布してあるからです。
見てわかるようにこちらはどれも同じ形をしておりどこに組み付けても大丈夫です。(内外決まっているものもありますが、左右はどちらへ組み付けても大丈夫です)分解時にはローテーションができます。

 

当店では車検の時にブレーキパッドの点検時に同じように塗布し整備してます。また、ブレーキパッドのローテーションもしております。これはタイヤのローテーションと同じで、偏摩耗を防ぐのと、パッド自体の寿命を延ばします。


こちらのシムも、異音防止のために専用グリスを塗布してから、ブレーキパッドに取り付けます。

「ブレーキパッドシムって何?」とは、ブレーキ鳴きの防止やブレーキパッドの偏摩耗防止をしてくれている部品です。
ブレーキパッドシムは、通常ブレーキパッド交換の際に再利用して使われますが、シムが劣化してくると、サビやひび割れしたり、古いグリスが固まって取れなくなったりします。

こうなるとブレーキ鳴きが発生しやすく、シムの鳴き止めの役割もほぼ無くなり、偏摩耗しやすくなります。

劣化してきたらシムは、交換しないといけませんね。
ブレーキパッドシムも、消耗品ですので、当店では、ブレーキパッド交換時にシムの状態も確認し、シムが劣化していれば、一緒に交換のご提案をさせていただいてます。


この状態でキャリパーに取り付けます。こちらは内側です。


次は外側のシムです。

内側と同じように作業していきます。


シムを取り付けたら、キャリパーに取り付けます。


キャリパーピストンを戻す時に、ブレーキフルードの調整をします。
これで右側が完成です。


こちらはフロントの左側です。同じように作業をしていきます。

今回のブレーキパッドの整備ですが、当店では車検時に基本整備として、部品(パッドなど)交換をしなくても同じ整備作業をしております(理由は先ほど記載したとおりです)。創業以来50年以上整備が付いて安心の安全車検を昔ながらに続けております。